巨人戦力外の中井 現役続行へ迷い消した“師匠”高橋前監督の言葉

黙々とバットを振り込んでいた。
30日、チームは秋季キャンプが行われる宮崎への移動日。誰もいないグラウンドで、中井は同じ境遇の河野元貴捕手、松沢裕介外野手、篠原慎平投手と汗を流していた。
「誰しも、突然くるもの。決まったものは変えられない。受け入れるしかない」。
そう自分に言い聞かせても、戸惑いはあったという。中井は17年に一般女性と結婚。今年4月には第1子となる長男も誕生した。
「家族、子供のこともある。現実的に考えなければいけないこともあるし、自分の思惑だけじゃいかないこともある」。野球を離れ、別の仕事に就く選択肢もあったという。
ただ、自分の気持ちと正面から向き合い、現役続行への道を模索すると決めた。迷いを消し去ってくれたのは、師と仰ぐ高橋由伸前監督の言葉だった。
現役続行への思いを伝えた時も「自分の人生。自分の選択。一番いいと思う選択をしていくべきだよ」と言ってくれた」。
由伸前監督が現役時代、志願して合同自主トレを申し出た。その師匠にも背中を押され、今は「開き直りつつあります」と笑顔も見せた。今季は打撃フォームの改造がはまらず、70試合の出場で打率・186と不調に苦しんだ。
「全部、実力なんで。そういう世界ですから」と言い訳するつもりはない。ただ、13年は48試合の出場で打率・324、昨季は5本塁打と長打力も示した。
「ずっとだめだったらあきらめもつくかもしれないけど、結果を出した時期もある。何かピースがはまればやれるんじゃないかと。そういう思いもこめて挑戦しようと思う」。
渾身(こんしん)のフルスイングで、道を切り開いていく。

 
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