また矢野監督流!阪神、V奪回想定“バーチャルノック”

阪神安芸秋季C(12日、安芸)感じろ、イメージしろ! そして考えて動け!! 阪神が12日、「想定ノック」という新メニューを実施した。
オールスター級の名前が次々と安芸の空に響き、難敵たちがグラウンドに降臨した。選手の頭の中で…。まさにバーチャルの世界。
そして鮮明にイメージした相手に、若虎が必死に挑んだ。「俺がやろうといったわけではないけどね。でもその方が練習の練習になりにくいやん。」
打者走者がどれくらいの足で、セカンドまで行かさんとかね。まあ、すごくよかったと思う 矢野監督がうなずく。コーチの発案だが、選手が自主的に考えて、動くことを掲げる矢野流が反映されたのが、V奪回へ向けた新メニュー「想定ノック」だ。
設定は一死一、三塁。守備側にはもっとも難しく、瞬時の判断が問われる状況だ。捕手(梅野、坂本、長坂)が打者の名前を叫ぶとスタート。
選手は相手をイメージし、頭をフル回転させる。守備位置は? 足の速さは? コーチからの指示は一切ない。筒井、藤本両コーチが“打ちそうな打球”をノックするだけ。
走者は置かないが、プレーまでの「準備」も徹底的に促すメニューだ。たとえば阿部(巨人)で鋭い打球が二塁の糸原へ飛ぶと、走力も想定した上で併殺に。右打者の鈴木(広島)も同様に併殺を狙ったが、俊足の田中(同)は、事前に前に出てバックホームだ。
小林(巨人)はスクイズ警戒。ノッカーが手で転がし、投手・福永が冷静に本塁へ。さらに岡本(巨人)はスクイズ警戒。
前に落ちる安打となったが、右翼・江越が一走を刺すべく矢のような送球を三塁・大山へ送ると、大山は打者走者の岡本を想定し、すかさず二塁へ転送。各自の頭の中のイメージを全体で共有する連係もみせた。緊張感あふれるプレーにスタンドのファンにも“見えない相手”が見えた!? 好プレーには本当にピンチを脱したかのような大歓声だ。
3連覇の広島、7年連続で負け越しを喫している巨人など、最下位に沈んだ阪神にとって、すべてが打倒すべき相手。具体的に頭に描き、考えることで瞬時の対応は変わるはずだ。「(タイプが)極端な選手でやりました。」
(各打者に合わせて)ポジションも自然と。この打者なら後ろとか、前目でいいかなとかと司令塔の梅野。発案者の1人、筒井外野守備走塁コーチが「(打者を)イメージさせたかった。」
守備位置もみんな考えていたし、連係の位置どりを考える力もつくと説明すれば、藤本内野守備走塁コーチも「内外野の中継プレーの位置関係も変わってくる。外野手の肩の強さも違うから」と話した。今季チーム失策数はリーグワーストの89。
技術だけではない頭と心の準備が、矢野阪神のディフェンス力を上げていく。

 
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