蘇らせたルースの記憶 大谷の二刀流に全米熱狂

大谷が投打で大リーグに与えたインパクトは大きかった。
「新人王」のタイトルは米国のファンにとって特別な響きがある。1947年に制定され、初めて受賞したのが初の黒人大リーガー、ジャッキー・ロビンソンだからだ。イチローがシーズン最多安打に挑むことで埋もれかけたジョージ・シスラーの名前を掘り起こしたように、大谷もルースの記憶をファンによみがえらせた。
打率.297で27本塁打を放ったヤンキースの内野手アンドゥハーに、大谷は数字で劣る。それでも新人王の栄誉にあずかったのは、ルース同様に挑戦だけで終わらせなかったからだ。米メディアは当初、「二刀流に懐疑的だった。」
オープン戦では防御率27.00、打率.125。投打ともに散々な内容に「高校生レベル」と酷評されるなど、批判的な論調も目立った。マイナー落ちの危機にある中、4月3日、本拠地でのインディアンス戦の一回、初本塁打となる3ランをかっ飛ばした。
エンゼルスナインは「サイレント・トリートメント」で手荒く祝福したが、大谷がナインに認められた一撃ともいえる。ときには160キロ台の剛速球で強打者をきりきり舞いさせ、大本塁打を放ち、俊足を飛ばす。漫画やアニメの世界から飛び出したような若者による「SHO TIME」は、エンゼルスファンだけでなく他球団のファンをも魅了した。
右肘靱帯再建手術を受けた大谷は2年目の来季は投手を“封印”し、打者に専念。新しい境地を切り拓く。

 
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