桐光学園・谷村、甲子園へ壁越えられぬもどかしさ

かつての中学全国優勝投手は「焦りはあります」と、すがすがしいほどに気持ちを隠さなかった。
最速140キロ。この数値がなかなか変わらない。球質はプロのスカウトも認める。
今夏全国8強の浦和学院(埼玉)打線も、練習試合でしっかり抑えた。しかし、北神奈川大会決勝では慶応に自慢の直球を待たれた。「変化球でカウントを稼げなくて」。
この年末合宿のシート打撃では、徹底して変化球を低めに集めている。焦りの理由は、すぐ隣にもある。左右ダブルエースの相棒、冨田冬馬投手(2年)の存在だ。
先輩の楽天松井裕樹そっくりのフォームで話題になるが、実力も急成長中。「意識がとても高い。いつ越されるんじゃないかってドキドキしています」。
高め合いながら、越されぬようにもがく。谷村のもどかしさはそのまま、桐光学園のもどかしさでもある。00年以降、夏の県大会では18年間で14度、ベスト4に進出した。
通学圏内の生徒に限定したチーム方針を貫きながら、抜群の安定感を誇る。ただ甲子園に4度出場したが、準優勝も4度。「あと1つ、あと2つで何度も泣いたのも事実だ。」
「伸びる兆しは見えてきました。先生たちの指導でつかみかけているんです」と谷村は訴えかけるように言う。冨田や仲間とともに、甲子園へのラストチャンスに全てをかける。
「余裕で行けるくらいに、自信や実力をつけたいです」。残り200日ちょっと、まだまだもがく。

 
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