<高校野球>「21世紀枠」石岡一は部員4割が農業系学科 金足農の活躍に刺激

第91回センバツの出場32校が25日に決まり、21世紀枠で石岡一(茨城県石岡市)が初めて選出された。
来年創立110周年を迎える県立高校に一足早く春の便りが届いた。グラウンドで大和田俊一校長から県勢初となる21世紀枠での出場決定を伝えられると、野球部員たちは表情を引き締めた。この日はインフルエンザの学級閉鎖で部員23人が欠席したが、酒井淳志主将(2年)は「いつも協力してくれるOBや地域のために甲子園でいいプレーを見せたい」と力を込めた。
石岡一は1910年に現校名になった。普通科と農業系学科があり、ほぼ地元出身の野球部員49人のうち22人が園芸科と造園科で野菜栽培や公園づくりなどを学んでいる。実習の授業が多く、平日放課後の練習開始時間に全員そろうことはめったにない。
2時間~2時間半と限られた時間を有効に使うため、少人数の3グループに分かれて打撃や投球などのメニューをこなす。照明が少なく、日が暮れると外野でボールを使った練習は難しくなるが、内野はバッティング、外野ではランニングなどと分けて無駄がないよう工夫。着実に力をつけ、昨秋の県大会で4強入りした。
造園科で学ぶエース右腕の岩本大地投手(2年)は、金足農からプロ野球・日本ハム入りした吉田輝星投手と自分を重ね合わせながら鍛錬してきた。「吉田投手のような低めの速球を投げるため下半身を意識して鍛えた。テレビで見ていた甲子園で自分らしい投球をしたいと意気込む。」
地元出身で2009年に就任した川井監督は「選手をあの舞台に立たせてあげたい気持ちがあった。最良の結果になった」と涙ぐんだ。
選手の体作りに欠かせない補食として練習後に食べる丼飯などは市内の農家からの差し入れだ。甲子園出場は地域住民にとっても長年の悲願だった。地元への恩返しの気持ちも抱きながら、「地に足をつけ全力でプレーして1勝したいと川井監督は目標を掲げた。」

 
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