【次のスターはオリまっせ】沢田圭佑投手 “2月のミスターゼロ”が「新8回の男」に名乗り

オリックスの次世代スターを発掘する当コラム。
今年の2月は4試合に登板し、全て無失点。これぐらいなら分かる。しかし入団3年目の彼の春をさかのぼっているうちに、とんでもない記録が眠っていたことに気がついた。
昨年の18年、2月には紅白戦5試合に投げて3回を無失点。さらに一昨年の17年はルーキーイヤーで、途中から1軍に昇格したが、実戦は広島戦など3試合に投げて3回を無失点。合計すると、3年間で2月は1点も取られていない「防御率0・00」だったわけだ。
しかも17、18年は1安打も打たれていないので、この2年間は9回を無安打無失点。ノーヒットノーランを達成していたわけだ。今年、2回を無安打無失点。ノーヒットノーランを達成していたわけだ。
ちなみに打ったのはドラフト2位の新人・頓宮だった。沢田の2月成績は、そうそういない。
少し難しいお題だが、本人に理由を尋ねてみた。「う~んとうなること10数秒。「やっぱり、実戦感覚がズレていないからですかねと解説してくれた。」
「オフは必ず、投球をイメージして練習しています。今年あの選手には、あの球を打たれたな。じゃあ来年はどうしようかな。」
こういう選手には、こういう球種が有効かな、とか、色々考えますよ。冬の間に、ただトレーニングして筋肉を付けても、ぼくは意味がないと思っていますので。考えながら、イメージしながらやることが大事だと思っています なるほど。
考えて、イメージしてやるトレーニングこそ、本当の野球筋肉がつく。その積み重ねが、2月のスタートダッシュにつながっているのかもしれない。そんなことを考えていると、ふと、担当の由田慎太郎スカウトの話がよみがえってきた。
「沢田は自分で考えてできる選手なので、何も言わなくても大丈夫なんです」と、ほとんど無干渉なのだという。スカウトにすれば、自分が担当した選手がどんな壁にぶつかっているか、オフにきちんと練習しているか、何かと心配事が尽きないものだが、このコメントがずばり沢田を表現していると感じた。今季も、ある球種に変化を出している。
詳細は書かないが、捕手の山崎勝からの助言でオフの間に改良。想定していた打者に対して紅白戦で実際に投じて、2球空振りを奪った。プロは、オフシーズンに伸びる選手がいるが、沢田も当てはまるだろう。
「何も考えていないように思われるんですけどね」と本人は笑うが、着実な成長が見られそうだ。直球にキレがあり、対戦経験の少ない打者はたいてい刺されるのも沢田の魅力だ。私は「新8回の男」には吉田一が有力候補とみているが、沢田は確実に対抗馬となりそうだ。
大阪桐蔭では同級生の藤浪の陰に隠れた2番手投手だったが、未来は分からない。2月だけでなく、いつかはシーズンでのパーフェクト投球を期待してしまう投手だ。

 
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